死ぬ程洒落にならない怖い話をまとめています。

洒落にならない怖い話(洒落怖まとめ)

Part38

廃屋に集まりテープレコーダを見た

投稿日:

192: はなあるき 03/05/22 23:17
ガイシュツだったらスミマセン

ある廃屋があった。
そこは一家心中が起こった家で、一頃は近所で騒がれたが半年経った頃には
皆忘れ、その家の話題はふと誰かが思い出した時にしか話されなくなった。
ある日、一人の女子中学生がこのことを伝え聞いた。
好奇心旺盛で明るく、クラスのリーダー的存在でもあった彼女は友人を集め
て夜、その家に忍び込もうと提案した。
その日の夜。彼女を合わせ、5、6人の人数が廃屋の前に集まった。
一人の手にはテープレコーダが握られていた。
ただ行って帰るだけでは盛り上がりに欠けると言うことで彼女が持参したの
だった。
テープレコーダーのスイッチを入れ、録音を始める。
緊張のためか皆静まり帰ってしまった。
これでは誰かが、帰りたい、などと言い出しかねない。
そう思った彼女は精一杯おどけて見せた。
「さぁ、皆さん。ここが問題のお宅です!
なかなか立派な門ですねェ。
さっそくお邪魔してみましょう!」
元気な声で彼女が言うと、みなの緊張もほぐれ暗いムードは払拭された。
軽い足取りで前に進み出て門を開ける。
皆は笑顔さえ見せながら彼女についていった。
気を良くした彼女は更にそのテンションでこの廃屋探訪を続けることにした。
「はいはいみなさ~ん、ここが玄関です!
この家に似つかわしい、大きな玄関ですね~
まぁ、とりあえず」
彼女は指を伸ばし、チャイムを鳴らしてみた。
ピンポーン・・・
間の抜けたような音が家の中から響く。
「おじゃましま~す!」

193: はなあるき 03/05/22 23:18
「さぁ、皆さん。ここが問題のお宅です!
なかなか立派な門ですねェ。
さっそくお邪魔してみましょう!」
元気な声で彼女が言うと、みなの緊張もほぐれ暗いムードは払拭された。
軽い足取りで前に進み出て門を開ける。
皆は笑顔さえ見せながら彼女についていった。
気を良くした彼女は更にそのテンションでこの廃屋探訪を続けることにした。
「はいはいみなさ~ん、ここが玄関です!
この家に似つかわしい、大きな玄関ですね~
まぁ、とりあえず」
彼女は指を伸ばし、チャイムを鳴らしてみた。
ピンポーン・・・
間の抜けたような音が家の中から響く。
「おじゃましま~す!」
ドアを引くと鍵はかかっていなかった。
中を覗いてみる。
多少ほこりが積もってはいたが、事件からたいした時間もないからか真っ暗
であること以外は友達の家に入った時の感覚とさほど変わらなかった。
「おお、下駄箱の上にかけられた絵はなんでしょうか?ゴッホ?
とにかく上品な絵です。なかなかスバラシイ」
続いて他の皆が入ってくる。
194: はなあるき 03/05/22 23:19
多少ほこりが積もってはいたが、事件からたいした時間もないからか真っ暗
であること以外は友達の家に入った時の感覚とさほど変わらなかった。
「おお、下駄箱の上にかけられた絵はなんでしょうか?ゴッホ?
とにかく上品な絵です。なかなかスバラシイ」
続いて他の皆が入ってくる。
「結構普通だね」
「うん、息が苦しくなったりするのかと思ったけど、そんなことないね」
内心、恐ろしさがあったものの家の中が思ったよりも普通なので安心した彼
女は、念のため靴を脱いで、家の内装を誉めちぎりながらどんどん先へ進ん
でいった。
195: はなあるき 03/05/22 23:20
「この階段は段差があまりなくていいですねぇ。おじいちゃんも安心です」
「二階の窓からは庭が見えます。結構広くていい庭です。うらやましい」
「ここはキッチン。キッチンから食卓が見えるようになっていて、おしゃれ
です。調理器具もいっぱいそろってますね。奥さんはさぞかし料理好きだっ
たんでしょうなぁ」
こんな調子で一通り、押入れの中まで見てまわった。
特に変わったことはなかった。
「あんまりこわくなかったね」
「うん、なんかちょっと拍子抜け」
「でも楽しかったよね」
リビングに集まり、皆それぞれ感想を述べ合ったいた。
196: はなあるき 03/05/22 23:20
「じゃぁ、帰ろっか?」
「ちょっとまって」
そう言ったのは彼女だった。
彼女はテレビの上に置いてあったカエルの置物に手を伸ばした。
「せっかくだから記念にこのカエル、持って帰ろうよ」
「ええ~!どうせならそのハイビジョンテレビにしようよ~」
「むりだよ~」
そんな風にして笑いながらその家を出た。
翌日が休日なこともあり、仲間のうちの一人の家でビデオでも見ながら一夜
を明かそうと言うことになった。
コンビニでお菓子やジュースを買ってきて、何でもない話で盛り上がってい
た。
197: はなあるき 03/05/22 23:21
さて、夜も深まり話題がなくなった頃、一人がテープレコーダーを指して言
った。
「ねぇ、これ聞いてみようよ」
「でもどうせなんにも入ってないよ」
「でもせっかくとったんだし、ね?」
廃屋があまりに普通だったので興味がうせていたが、せっかくなので聞いて
みることになった。
再生ボタンを押すと、ジィィ・・・、という無音のあとに彼女の明るい声が
響いた。

「さぁ、皆さん。ここが問題のお宅です!
なかなか立派な門ですねェ。
さっそくお邪魔してみましょう!」

198: はなあるき 03/05/22 23:22
ふう、とため息が漏れた。
「もうOO、なんでこんなにもりあげちゃったのさぁ~
ムード台無し~」
「えへへ、ごめん」
なおもテープは続く。

「はいはいみなさ~ん、ここが玄関です!
この家に似つかわしい、大きな玄関ですね~
まぁ、とりあえず」
ピンポーン・・・・
「おじゃましま~す!」
『いらっしゃ~い』

!!!!!!!!
そこから流れたのは聞いたこともない女性の声だった。
「ねぇ、誰かいらっしゃいなんて言った?」
「いってないよ、あたし聞いてないもん」
「ええ~、うそ、ホンモノ?」

199: はなあるき 03/05/22 23:22
そこから流れたのは聞いたこともない女性の声だった。
「ねぇ、誰かいらっしゃいなんて言った?」
「いってないよ、あたし聞いてないもん」
「ええ~、うそ、ホンモノ?」
ここで彼女らはパニックに陥るかと言うとそうではなかった。
その女性の声はうららかで、とても弾んでいるように聞こえたからだ。

「おお、下駄箱の上にかけられた絵はなんでしょうか?ゴッホ?
とにかく上品な絵です。なかなかスバラシイ」
『あ、それそれ、あたしが描いたのよ。上手でしょ?
うれしいわ。誉めてもらえて』

200: はなあるき 03/05/22 23:24
「なんかさぁ、この人やけに明るいよね」
「そうだね。あたし、怖くて泣いちゃうかと思ったけど・・・
これなら大丈夫」
「こうゆう幽霊もいるんだね」

「この階段は段差があまりなくていいですねぇ。おじいちゃんも安心です」
『でしょ?バリアフリーって言うのかしら。あたしが歳を取ってもこの家に
住みたいからねぇ』

「二階の窓からは庭が見えます。結構広くていい庭です。うらやましい」
『あれ、あれみえる?あのおっきな木。みかんの木なの。あたしのおじいち
ゃんの家から持ってきたものなのよ』

201: はなあるき 03/05/22 23:24
「ここはキッチン。キッチンから食卓が見えるようになっていて、おしゃれ
です。調理器具もいっぱいそろってますね。奥さんはさぞかし料理好きだっ
たんでしょうなぁ」
『うふふ、料理が好きなのは私の夫よ。使わないようなものいっぱい買って
きちゃうんだから』

家のご婦人だったらしい女性の声は、彼女が家を誉めるたび、とても嬉しそ
うな声でそれに応えていた。
それを聞いていた彼女らは不思議な感覚と、なんだか嬉しいような気持ちに
なっていた。

202: はなあるき 03/05/22 23:25
「あの家の人、さみしいのかもね」
「うん。行こうって誘われた時は、そんな怒らせるようなことしちゃいけな
いって思ったけど。いってよかったのかも」
203: はなあるき 03/05/22 23:25
「じゃぁ、帰ろっか?」
『あら、もう帰っちゃうの、残念。
また遊びに来てね』
「ちょっとまって」
「せっかくだから記念にこのカエルの置物持って帰ろうよ」

『ヤメローーーー!』

彼女たちは凍りついた。あるものは無表情のまま涙を流している。

『ヤメロー!ヤメロー!ヤメロー!ヤメロー!ヤメロー!ヤメロー!』

床に置かれたカエルの目だけがてらてらと光っていた。

出典:http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/occult/1053491062/

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